猫の嘔吐の回数は減らせるかもしれない

皆様のお家の猫さん、毛玉は吐きますよね。

その他はどうでしょうか。もしかしてしょっちゅう吐いたりしていないでしょうか。

「猫はよく吐く」とはいうものの…。

猫下僕初心者が、飼い猫の嘔吐を機会に、がんばって調べてみました。

■急に始まった嘔吐

マイケル猫の嘔吐が始まったのは、生後2年近く、ティグ猫を後輩として迎え、子猫育てが落ち着いた頃でした。

急にしょっちゅう吐くようになったのです。週に3回程度で、ひどい時には日に数回も。

初心者ゆえに慌てて病院に駆け込んだのですが、吐いたものが胃液やフードだけで、血などの異常がないこと、すぐ落ち着いて普通に食事ができていること、外見も触診も問題ないことから、吐き気止めの太い注射と、人間でいうガスター10のような薬を処方され、様子見を勧められました。

回数は多いものの、緊急性はないというお医者様の判断です。

薬を飲んでいる時は問題なかったのですが、その後も週に2~3回、フードや胃液を吐きます。

吐いた後は最初と変わらずケロッとして、追加でフードを食べています。毛玉が混ざっていないことも多く、よく言われる「毛玉吐き」ではないことが確実でした。

ティグ猫を病院に連れて行った時にも改めて相談したのですが、やはり「回数は確かに多いけど、検査は最低でもレントゲンになるし、症状に対して猫の体の負担が大きすぎる。きちんと様子を見て、食事が出来ないようならすぐ連れて来て。」というお話。

いくら成分が近いからといって、勝手に人間の薬も飲ませられないし、回数は減ったものの依然として吐く。どうにも不安です。

■原因はなんだ?

下僕が不安がっていては猫も不安になります。気分を切り替えて、自力で原因を探すことにしました。

緊急の病気以外で吐くからには、生活の中に理由があるはず。

そこでまず、与えた時に比較的落ち着いていた薬の成分と効果を確認することにしました。

主な効能は胃酸過多。「胃酸の出過ぎを抑える」ってやつです。人間と一緒ですね。

次に、胃酸が出過ぎる猫の症状や、軽くなるために何をしたか、という情報をネットで検索しました。

人間の場合「ストレスによる自律神経の亢進」「刺激のある食べ物」ということで、猫にも当てはまるかも…。マイケル猫の場合、後輩のティグ猫が来てから始まっているので、それがストレスの主な原因であろうと予想しました。

とは言っても、ティグ猫をいまさらどこかにやるわけにも行きません。ストレス源であることは否定しませんが、仲は別に悪くなく、いい遊び相手でもあるのです。

さらに調べた結果、似たような症状で悩んでいた飼い主さんのブログを参考にして、「刺激のある食べ物」を避けることで軽くできないだろうかと考え、フードを変えることにしました。

■フードジプシー開始

当時、多少減量の必要があるということで、ロイヤルカナンのインドアをベースに、ヒルズ(サイエンス・ダイエット)のダイエット食を混ぜていましたが、それを一気に「ロイヤルカナン センシブル(胃腸の弱い猫用)」に替えました。

十猫十色、ということもあり、効果は半信半疑です。

それが、なんということでしょう!

嘔吐の回数と量が減ってきたではないですか!

これは本当にフード由来かも、と、その後も様子を見た所、サイエンス・ダイエットシリーズは全部ダメでした…。サンプルを少量あげたとたんに嘔吐が戻ります。

子猫の頃大好きだったオヤツも、何種類かダメになっていました。


■毛玉ケアも?!

困ったのが毛玉ケア。プレミアムフードも含め、どのメーカーでも毛玉ケアが主要になっているものは全部ダメ。単独のケア用オヤツや粉末タイプもダメ。

結局マタタビが混ざったふりかけタイプに落ち着きました。

毛玉ケア効果はそれほど強力ではないですが、これが唯一吐かなかったので。

書くとあっさりですが、かなりの種類試したので、猫も下僕も大変でした…。

あ、残ったもので量の多いものは支援物資に、少ないものはティグ猫が美味しく食べてくれました。

詳しく検証してはいませんが、食物繊維が多すぎたり、消臭用の緑茶成分がダメなようです。いなばのパウチもあんなに好きだったのに、緑茶成分が入ってから食べなくなりました。


■ダイエット食を探せ!

そうこうしているうちにお医者様からダイエットを注意されました。

センシブルは去勢猫にはカロリーが多めなので、どうしても太りやすくなります。とはいえ、サイエンス・ダイエットは全種類だめ、ロイカナのダイエットシリーズも微妙…。

幸い、店頭で見かけて一番カロリーの少なかった「ニュートロ チキン 減量用」がOKでした。

ニュートロはカロリー少なめのフードが何種類かOKだったので、この後のダイエット食はすべてニュートロが基本になりました。

その後、ロイヤルカナンから出た治療用の満腹サポートもOKだったので、普段のフードはセンシブルとニュートロを半々ずつ、夜間のオヤツは満腹サポートがメインになっています。


■そして2年

フードが決まってから約2年。

実は現在も、週に1~2度程度の吐き戻しがあります。波があるようで、月に2~3回だったり、週に2度以上あったり。換毛の季節はブラッシングをしてもやはり多くなりますね。

また、マイケル猫の場合、多めに吐く時はフードに問題があることもわかりました。

先日も、日に3度も吐いたので、もしやと思い、その直前に与えたウェットフードを別のものに替えたとたん落ち着きました。

大好きなメーカーの新製品で多めに買ってあったんですけどね…。

週に2度以上吐く時は、フードを完全にセンシブルだけにして、おやつもグリニーズだけにすることで落ち着きます。

オヤツも種類を絞っています。真空パウチものは概ね平気ですが、あの「ちゅーる」ですら種類によってはアウト。乾燥獣肉系もアウト。

なんでかグリニーズは平気です。もしかして消化がいいのかな、あれ。

夜のフードを食べそこねてもアウト。

これはしょうがないんですよね…時間が早すぎてもアウトだし。本猫の気分が乗らないからと放っておくとティグ猫が完食しちゃうし。

それでも、ひどい時と比較すれば驚くほど量も回数も減りました。

猫は吐きやすい、と言われ、しょっちゅう吐いていても「そんなものかな」と思っている人も多いと思いますが、やたらと吐く動物でもないんです。

構造的に吐きやすいのは本当で、毛玉や早飲みしたフードを吐くことはよくあります。

ただ、それ以外では、本当は週に1回でも「多い方」なんです。


猫が吐いたら、カレンダーに印をつける程度でもいいですから、頻度を計ってみてください。週に1回以上、胃液メインで吐いて、それ以外はピンピンしていて食欲もある時は、胃酸過多かもしれません。

胃酸過多ならフードの種類や与える時間で多少減らせるかも。


最後に、今うちの猫が食べて嘔吐が少ないフードのリンクを置いておきます。猫によりますけど、参考までに。


日々是猫日

猫に関する色んなことをのんびり&ぼんやりと。